「パーソナルカラーは誤診が多い」と思われてしまうことが多い点について、今回は実際の診断での例を挙げてご紹介します。
通常のパターンとは違い、タイプとは正反対の色が似合っていたりどのタイプにも合致しなかったり…「パーソナル」なカラー診断ですから、100人いれば100人の「似合う色」は異なります。
しかし、きちんと説明されないことで「えー!なんか違う!パーソナルカラーなんて信じられない!」という印象を持たれてしまうことがあります。
せっかくそれなりの金額を払って、時間を費やしたのに残念ですよね。
なぜ、「違う」「誤診」と感じてしまうのか、今回はちょっと特殊な例をご紹介しましょう。
身体的特徴色と「似合う色」のタイプが一致しない
驚きました?そうですよね。驚きますよね。
これは、きちんと説明しないと誤解を招く診断結果となる例です。
パーソナルカラーとは「その人の魅力を引き出すための」色選びです。
その色を身につけることで、その人がよりキレイに魅力的に見える色を探す診断です。
例1.ビビッドタイプとソフトタイプ
例えば、その人がとても華やかで肌にもツヤがあり、目鼻立ちもはっきりしていてどんな派手な印象の色でも似合ってしまうように見えるタイプだったとします。10タイプ分類ではビビッドです。
でも…
実際にドレープをあてて診断をしてみると、どうも似合わない。テストドレープと顔がマッチせず、どちらかが浮いているように見えてしまう。彩度が高く、鮮やかな色だから似合うはずなのに…
と、いうようなことがあります。
これはなぜでしょう?
魅力を引き出すためには、必ずその人のタイプと同じタイプの色であるということはないのです。
本来なら、華やかな顔立ちの人にビビッドな色を合わせることで、その人の魅力が引き出されてもいいようなものですが、かえって魅力が半減してしまう場合もあります。
「華やか」を通り越してケバケバしく見えてしまう、下品に見えてしまうというパターンです。
これでは「似合う色」とは言えませんから、その人の身体的特徴はビビッドでも似合う色はビビッドのカラーパレットではない、ということになります。
例2.ディープタイプとライトタイプ
本当なら明度の高い明るい色が似合うライトタイプでも、肌色を含めた全体の色が明るすぎる場合はライトタイプの色を身に着けることでぼんやりとした印象になってしまうことがあります。
明度は高すぎても低すぎても色の差が分かりにくくなるため、その人の持つ色と身に着けている色が同化してしまい、ぼんやりとしてしまうのです。
そのため、肌色がとても明るい人は明るい色が似合うライトタイプの場合もあれば、彩度や色相にこだわったほうがいい場合もあります。
この場合、明度が低い色でも彩度が高い色を選ぶと似合うことが多いようです。ビビッドタイプのほうがいいかもしれないパターンです。
ベースの色を重視すると良いタイプの場合この現象はあまり起こりませんが、ベースの肌色がニュートラル(どちらのベース色とも言い難いタイプ。実はもっとも多い)の人にはあり得るパターンです。
どのタイプにも属さない!?
これも非常に珍しいパターンですが、実際にいます。
なぜか、特定の色相だけが似合うのです。
以前診断したお客様で、通常の診断方法ではタイプ分類が不可能な方がいらっしゃいました。
肌のベース色はどちらかというとイエローでしたが、そこまで顕著でもなかったのでベース色にこだわらないほうが良いと判断しました。
肌質もマット寄りツヤ寄りという特徴が特になく、肌の明るさも中くらいです。
つまり、どの特徴も「特徴」と言えるほどではないのです。
そこで、診断の過程で似合うと思われた色を見返してみました。
すると、そこには色の共通項として「色相」がありました。その方は「赤」系の色ならブルートーンの赤でもイエロートーンの赤でも似合うのです。
その他の色相は、赤に比べるとどの色も似合いませんでした。
これはとても珍しい例ですが、このようにタイプ分類にこだわってしまうと「似合う色」が見つけられなくなるパターンもあります。
まとめ
簡易診断やタイプ分類にこだわった診断では、この方の特徴は見つけられませんでした。個別の詳細な診断だからこそ見つけることが可能なのです。
もちろん簡易診断やタイプ分類も診断を受けないよりは、はるかに役立ちます。
お買い物で「どちらにしよう」と悩んだとき、タイプを知っていれば悩むことがなくなりますから。
ですが、せっかくパーソナルカラー診断を受けようと思われたのであれば、やはり個別の詳細な診断を受けていただきたいと思います。
簡易診断やタイプ診断では、「あなた個人に似合う色を正確に見つけることはできない」ということをご理解いただいたうえで受けていただくほうがガッカリしなくて済むと言えます。
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